仙骨サポート座布団(SSZ)の効果の検証

仙骨サポート座布団を発売するに当たり多くの実験を繰り返しました。その中から代表的な実験の結果を以下に紹介します。

仙骨サポート座布団は、椅子の座面に載せて用いるものです。その効果として、仙骨を含む骨盤の後傾を防ぎ合わせて座り心地の向上にあります。このような効果を検証します。なお、仙骨の保護については、腰痛患者のためのやさしい椅子の開発と並行してX線の撮影などを合わせて行うことでの検証を行っておるところなので、後日に譲ります。

 

 

1仙骨サポート座布団を載せた椅子は次の二つです。

(1)    回転椅子

 写真1IMG_3216s 写真1回転椅子

 

(2)    パイプ椅子 会議や教室用

 写真2IMG_3222s

  写真2 パイプ椅子

実験場所と実施年月 坂戸鶴ヶ島医師会立看護専門学校 2011年5月

 写真3

 

  写真3 骨盤傾斜角度測定装置を装着して測定中

 被験者の人数 21名 20歳から50歳前半まで

 

1 骨盤傾斜角度  有意差あり

「なぜ、骨盤の傾斜を測るか」など骨盤傾斜角度の測定装置の解説は、別のページに譲ります。

 骨盤傾斜角度の見方 立位をゼロとして 後傾 マイナス 前傾 プラス

結果は図1の通りでした。 

 図1骨盤傾斜角度

図1  骨盤傾斜角度の測定結果 平均値

 

数値のおおよその目安の値は測定装置のページに掲載されております。

 

コメント 図1により、仙骨サポート座布団の使用の効果は全体としてあると認められます。しかし、表1に示すように人によっては、悪くなった場合もあります。原因は、座り方の違い等が考えられます。

 

表1 個人により効果が異なる

表1個人としての改善効果

 

 

 

2 体圧分布

被験者数 45名

測定の様子を写真4に示します。

 

 写真4IMG_3208s

                               写真4体圧分布 測定の様子

仙骨の位置は、写真のように触診で特定します。

 写真5IMG_3188

写真5仙骨の位置を触診で特定 これを用いて体圧分布の詳しい解析を行う

図2と図3に、典型的な体圧分布を示します。

 図2仙骨あり

 図2 仙骨サポート座布団あり (回転椅子) 図中に仙骨部領域と座骨結節部領域を指定している

 図3仙骨なし2113

 

図3 仙骨サポート座布団なし (回転椅子) 領域は図2と同じ

 

全体の接触域と平均圧力より、仙骨座布団ありの方が体圧分散されていることが示されております。・ 体圧分布の接触領域の図4 平均圧力図5 そして仙骨部の接触面積図6 を比べると、仙骨サポート座布団がある方が確実に仙骨を支えています。

 図4接触面積

図4 仙骨サポート座布団が体に接触している領域の結果

 

 図5平均圧力

図5 平均圧力の違い

 

 

図6 仙骨部接触面積

図6 仙骨部の接触領域の違い

 

結論として、

仙骨サポート座布団は、椅子の座面に載せて用いるものとして、その効果として、仙骨を含む骨盤の後傾を防ぐこと、

平均圧力と仙骨接触領域の比較からの座り心地の向上が検証されたといえます。