運転時の注意 イタルダと関根先生の研究 紹介

関根康史先生(福山大学機械システム工学科准教授)のご研究に大いに刺激を受かました。

事故が起こるたびに大きく新聞テレビなどで報道されます。私も興味深くそれらの記事を読んでおりました。ただ、事故のことばかり報道されており、どうしたらそれを防止することができるのかという点では、あまり議論が深まらないという不満を持っておりました。例えば、高齢者から免許証を取り上げるべきだ、といった一面的な意見だけではいけません。

そういった中で、私が目に付いたのは、交通事故総合分析センター(イタルダ)の研究レポートでした。

ITARDA report 表紙20191013_07580519

そのレポートに、イラストが出ており目に着きました。とても分かりやすいです。

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そこで、教えを請うためにこの分析センターに伺うことにしました。ただ素手で伺うのも 研究者としてはちょっと不甲斐ないので、お伺いする前に、私なりにこの図から、予備的な実験を試みました。

とても東京で行うわけにはいかないので、伊豆の高原の人気のないところで、車をバックさせながらテストしました。今年の4月のことです。

写真

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2度目には、今度は長時間約100 km 以上車を走らせて、テストを行いました。

その結果を、携えて分析センターに伺いました。そこで担当の方から言われましたのは、それならば一度、福山大学の関根先生と会ってみてはと勧められたのです。分析センターにご紹介いただき、先生にお会いしました。その時の会話の一部がお知らせの動画です。

動画

その後、何度か関根先生に繰り返し質問とそれの回答をいただきました。

その結果、超簡単なVRドライブシミュレーターを作り実験を行いました。 (実験場所 岐阜県生活技術研究所)その研究の報告を11月の日本人間工学会九州支部大会で

・発表題目  アクセルとブレーキ踏み間違いの研究

-1-Bit センサーの応用2

野呂影勇 早稲田大学・エルゴシーティング(株)、藤巻吾朗  岐阜県生活技術研究所、関根康史 福山大学工学部、戸上英憲 産業医科大学医学部、成瀬哲哉 岐阜県生活技術研究所

というタイトルと何人かの研究者で行うことになりました。

その結果については、発表のあとでお知らせしたいと思います。

ご参考までに、イタルダ の連絡先を示します

ITARDA レポート20191012_19595485

なお、

ペダル操作のミスを防ぐには ー人間工学会九州支部学術集会2019.11.16での報告ー

発表のタイトル

アクセルとブレーキ踏み間違いの研究
-1-Bitセンサーの開発と応用2-

共同研究者と所属

野呂影勇 早稲田大学・エルゴシーティング(株)、藤巻吾朗  岐阜県生活技術研究所、関根康史 福山大学工学部、戸上英憲 産業医科大学医学部、成瀬哲哉 岐阜県生活技術研究所

結論

シートを2006年 アメリカで提案された高機能座面のうち、大腿部の減圧と脚の開度のコントロールをおこなうことで、右足の操作に違いがみられることが示唆された。しかし、まだ予備実験の段階なので、信頼性には限界がある。今後の調査が望まれる。

詳しくは:

シート+シェルでは、右足の可動範囲言い換えれば大腿の開脚角度が狭まることから、右足のつま先の動きの垂直成分が(図4での比較)大きくなっている。膝の角度も、両条件で大きく異なり、シートのみの場合、座標がずれている。これは、高齢者にありがちな姿勢であり、関根(福山のTV 2019.7)が推奨する“股を閉めて運転”はシェルを用いたときに膝の位置が類似する。

以上の結果は、この実験の限りにおいて、関根の仮説を間接的であるが否定するものではない。

シートデザインとしては、バケットシートのようなサイドサポートかつシート幅が狭いほうが良いかもしれない。

実験の方法

モデル

Print

実験は、バーチャルドライブで

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測定データの一部

脚の開度のコントロールを行うためのシェルをシートに載せた場合と通常のシートの比較の一部

通常のシートの間口の横幅が、45cm にたいして、脚の開度のコントロールを行うためのシェルの間口の幅は40cm この差は、図の通り

比較図


上図は、4つのセンサーの時系列データの一部。

シート+シェルでは、右足の可動範囲言い換えれば大腿の開脚角度が狭まることから、右足のつま先の動きの垂直成分が(シートだけに比べて)大きくなっている。この結果は、この実験の限りにおいて、関根の仮説を間接的であるが否定するものではない。

シートデザインとしては、バケットシートのようにサイドサポートがあるものがアクセルとブレーキ踏み間違いについて、推奨されるかもしれない。

考資料

イタルダ インフォメーション(交通事故分析レポート124号 2018.2)


野呂影勇の推奨商品

推奨商品  

栗むきナイフ 藤寅 2011.10

秋になりますと新宿中村屋の店先で蒸し栗が売られます。昨年までは、茨城産でしたが、今年は宮崎産に変わりました。これを買って、皮をむいて食べるのですが、そこで使うのが、ちょっと変わったナイフです。新潟の藤寅製。トップシリーズの藤次郎ナイフの一つです。

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中村屋の蒸し栗と藤次郎ナイフ

このカーブが栗をむくのに都合がよいのです。一年に一回登場するナイフです。

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マイクロソフト社のマウスとキーボード 2011.4

今年も昨年に引き続いていくつかの推奨商品をお知らせします。実験に手間取り結果として1年以上使うことになりました。 

このマウスとキーボードは、昨年以来愛用しているものです。自宅のデスクでももちろんですが、出張が多いので、かばんに入れて持ち歩いております。3月のヨーロッパ学会出張にも持って行きました。

 

写真1 MSキーボード

写真1 MSキーボード

写真1 Arcキーボード

写真2 Arc マウス

写真2 Arc マウス

写真2 Arcマウス

良い点は:

・まず、ワイヤレスであること

トランシーバーをPCのUSBポートに差し込むのですが、使わない時、トランシーバーの収納が本体の裏に場所を設けていることです。

・マウスは、収納時は折りたため、付属の袋にいれておけます。使用時は開くのですが、この開いた時のアーチ状のため、デスクの表面での摩擦が少ないことです。動かす時のスムーズなことは、数あるマウスの中でも第一級だと思います。色がいくつかあるのも楽しいです。私自身は、いまはグリーンを買い求めて使っています。

・キーボードは、写真のように曲面です。中央が緩やかなアーチ形状のエルゴノミクスデザインにより、使いやすく、手のひらや指、手首の位置をより自然に保つことができると説明しています。

日本では、平坦なキーボードに人気があるようですが、これも便利というか大差ないようです。

写真1で示してありますがアーチ形状の中央で高さが21.1mm あります。このアーチ形状は、かばんに入れて持ち歩くとき収納でかさばらないか気になるところですが、私のかばん(VICTORINOXビクトリノックス) で具合の悪いことはありません。

マイクロソフト社では、1つ1つのキーが独立したデザインの「アイソレーション」(各キーの面積を小さくした上で間隔を空け、隣接するキーとの間に枠を設けて独立した配置にしたもの)を採用していますが、これが打ちやすさの決め手かもしれません。

このような曲面と平面のキーボードが腕や手首の負担にどのような違いが生ずるか筋電図波形で調べてみました。結果としては、ほとんど差を見出せませんでした。しかし、どのように行ったのか、その測定波形と解析結果をご覧にいれましょう。

 

写真3 HP キーボード

写真3 HP キーボード

写真3 比較対象 ヒューレッドパッカード社(以下HPと略称) デスクトップPC のキーボード

写真4 実験の様子

写真4 実験の様子

写真4 測定

中央奥のPCは測定用。傍にある丸いボールは画像記録用

の様子

写真5 腕橈骨筋の体表面に電極張り付け

写真5 腕橈骨筋の体表面に電極張り付け

写真5 腕の測定部位  腕橈骨筋

写真6 尺側手根屈筋

写真6 尺側手根屈筋

写真6 腕の測定部位  尺側手根屈筋

グラフ1 尺側手根屈筋の電圧

グラフ1 尺側手根屈筋の電圧

グラフ1 尺側手根屈筋の電位で比較してみる(フラットキーボード操作)

縦軸の単位は電圧 mV 横軸は時間 秒 親指・小指とあるのは、親指あるいは小指による一本指入力のことである。極力動作を単純にするために行った。両入力の中間に動作を静止した時間を置いた。

グラフ2 尺側手根屈筋の電位

グラフ2 尺側手根屈筋の電位

 

グラフ2 腕橈骨筋の電位で比較してみる(アーチ形状のMSキーボード)

 

結果ですが、グラフ1と2を比較しても大差ないことが判ります。この程度の形状の違いで筋肉の負担の違いがないことを確認しました。したがってアーチ形状のMSキーボードを推奨します。

なお、キーボードの電源ですが、単4形アルカリ乾電池2本で約18か月の電池寿命を実現。「バッテリステータスインジケーター」を装備し、光ることで電池交換時期を確認することができるとあります。ただ一度旅先で電源が切れているのが判らず、困ったことがありました。このステータスインジケーターが判りにくいと思いました。同梱の「スタート」と表書きのインストラクションのよれば、電池残量インジケーターの色と点滅で電源のオンオフの切り替えが出来るとなっています。なれるまでこの欄を赤で囲んで持ち歩いていました。

 

 

推奨商品一覧 2010.4

人間工学(エルゴノミクス)の観点から推奨できる商品を紹介する。いずれも3ヵ月から2年以上使用しているものばかりである。新製品にも注目するべきものがある。たとえば、マイクロソフト社Arcマウス&キーボードは、素晴らしい。次回詳しく紹介しよう。

長い靴べら   長期間使用

靴べらには、長短色々あるが、長いものに2種類ある。一つは49cm もう一つは、70cmである。49cm は、ホテルの部屋に備え付けてあるし、住宅の玄関でもよく見かける。プラスチック製が大半である。ここで推奨は70cm の靴べらである。最大の利点は、腰をかがめないで済むことである。ちょっとした違いのようだが、体重の腰から上の重量が4-60kg として、これだけの重いものを腰関節を軸にして傾斜させる時の脊柱起立筋の負担はばかにならないのだということを、70cm の靴べらが教えてくれる。筆者の愛用は雉子舎という高山の工房製の靴べらセットである。弓なりに反ってるので狭い玄関で握りやすい。台に差し込む方式だ。ひもでつるすより、この方がよい。社長の音羽さんに聞いたところ、本体はウォルナットの曲げ木だという。

靴べらとスタンド

靴べらとスタンド

 

 

ハンディクリーナー  長期間使用

吸引力抜群。重たいモーターと電池部分を手首近くに配置することで持つ時の負担軽減。類似品と比べると、吸引力の差は当然であるが、製品としての完成度が違う。専業メーカの強みと言える。ダイソンの掃除機は、初期の製品から使っているが最近のものは日本のユーザーを知り尽くしたもの作りとなっている。ダイソン製DC16 。

持ちやすいハンドル付きハンディクリーナー

持ちやすいハンドル付きハンディクリーナー

昨年の新製品DC26も伊豆の山小屋で愛用していたのであるが、泥棒にとられてしまった。他のものは何一つ持って行かれなかったので、「どろぼうも目を付ける掃除機」お持ちの方は、ご用心ください。

伊豆のDC26

伊豆のDC26

 

トイレ  長期間使用

様々なことがリモートコントロールでできるようになったトイレは、珍しくなくなった。

このトイレは「ほのかライト」と称して、眠気をさましすぎないようほのかなライトが点灯する。トイレの照明を点灯しなくても、このライトで、足元手すりの位置などは分かり安心して用がたせる。夜中にトイレに起きることは頻繁な高齢者にはとても優しい。イナックス製。筆者は、同社の上位機種ASTEOを愛用しているが、おそらくこれの機能を普及させるべく発売したものがほのかライトだろう。イナックス製

 

明り不要のトイレ

明り不要のトイレ

シャワーの混合栓   長期間使用

浴室の中で最近よくなったのは、これである。以前のものは水と油の背をひねってちょうど良い彼に保有を調整した。最近のものはワンタッチ。シャワーにもなれば、蛇口からの適温の湯が出てくる。サーモスタットがうまく機能している。子供から高齢者まで安全に使える。

シャワー付き混合栓

シャワー付き混合栓

 

手すり  長期間使用

バスの手すりがすごい。極めて多数の手すりの間にシートはがある状態である。使ってみると、とても便利で、これも高齢者にはとても良い。ベビーカーを持ち入れお母さんたちにもよく使われているようだ。東京都や名古屋市のバス

都バスの手すり

都バスの手すり

 

交通信号機  長期間使用

ドライバーの方は最近道路の信号機が見やすくなったことに気がつかれていることだろう。これは見やすい発光ダイオード(LED) を使ったことによる。この信号機は、電球式のように、西日が当たって点灯しているのか、しないのかよくわからないことがないので、見違える可能性が少ない。