国家試験 最近の人間工学関連出題

看護師の国家試験では,人間工学に関わる問題が毎年必ずといって良いほど出題されます.最近の出題の傾向は、全般により実践的であることは周知の通りです.人間工学関連問題も,単に知識を問うというよりは現場での問題を取り上げるという傾向になっております.

そこで、最近の人間工学に関わる問題を三つ挙げて、私見を述べることにします。

まとめ

本当に個人的な感想ですが、「もうすこし確りとした根拠で出題」していただきたい。

例えば、イラストで現場の描写するのはよいが、稚拙すぎないでしょうか。4択回答でも、看護らしく一言患者の身体状況を示せばよいのに、そのようなことを思いました。

1看護師の作業姿勢を問う問題

国試 看護師姿勢

まさに人間工学ですね。しかし私にはちょっとイラストが分かりにくい。問題は腰部の負担が最も小さいのはどれかということです。4つのイラストはいずれもテーブルに手をついております。この手をつくことで、特に立位の場合腰部の負担は軽減されるはずです。 1.は直立姿勢でしかもテーブルに手を付けています。これが一番負担が少ないのかもしれません。 しかし2または3のテーブルに手をついてかなり体重をかけているようですから、腰部の負担はそれなりに軽減されると思います。4は椅子に座っているところです。しかも手をついている。大腿部から上体の角度は、骨盤がやや立っている分、腰の負担は軽減されると見た方が良いかもしれません。というわけでどれもそれなりに意味があります。どれが正解か判然としません。(どなたか教えてください!)

2 ベッドで端坐位の患者さんが車椅子に移乗

私の講義では、臥位からいざりで移動して車椅子の方に近寄りそして足から車椅子に座るという方法で、患者さんがベッドから落下しないように移乗することを説明します。

国試 車いす

この問題も答えにくいです。1番とか3番とかかもしれませんが、患者さんの身体条件によっては2番や4番もあり得ると思います。(どなたか教えてください!)

3.最後は今年2018年度の問題です。

元気なお年寄りで一人暮らしだそうです。夜間1-12回トイレに行く。その時の廊下ですね。

国試 在宅 2018年度20190413_01

そうすると1番の便座の高さを高くするは論外だと思います。3番も該当しないと思います。残る2番か4番でしょう。正解は4番だそうです。しかしなぜ手すり(2番)ではないのでしょうか。手すりと足元照明は、背反事象でないのですから、この設問から回答を引き出すヒントがほしいです。例えば、何かの障害をいるのかなど付け加えられると、もっと看護の問題らしくなるし、答えやすくなると思うのですが。

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